片頭痛の治療 〉 片頭痛薬が効くのに治りきらない方へ
薬を増やす前に診断を見直す
効くけれど、痛みが残る頭痛

片頭痛として改善する部分と、別の原因で残っている部分を分けて考えます。

片頭痛薬が効いても治りきらない頭痛を再評価するイラスト
「薬が効くけれど、0にはならない」という方へ。
片頭痛として改善する部分と、片頭痛治療だけでは改善しない部分が重なっている可能性があります。

このような状態はありませんか

  • トリプタンで痛みが10から5になるが残る
  • 予防薬で回数は減ったが毎日重い
  • CGRP関連薬を使っても頭痛日が多い
  • 薬が切れるとすぐに痛みが戻る
  • 頭痛とともに首・肩の痛みが続く
  • 横になると楽で、起きていると悪化する

薬を増やす前に見直すこと

薬の使い方

  • 服用タイミング
  • 薬の量と剤形
  • 吐き気による吸収低下
  • 急性期薬の使用日数

ほかの頭痛の合併

  • 薬剤の使用過多による頭痛
  • 緊張型頭痛・頚性頭痛
  • 後頭神経痛
  • 起立性頭痛

全身の状態

  • 睡眠不足・睡眠時無呼吸
  • 貧血・甲状腺疾患
  • 脱水
  • ストレスやホルモン変動

二次性頭痛

  • 脳や血管の病気
  • 感染症
  • 眼科・耳鼻科疾患
  • 脳脊髄液漏出症など

「朝起きたときから痛い」を分けて考えます

目が覚めた瞬間から痛い

寝返りや起き上がりの前から痛い場合は、睡眠中から片頭痛発作が始まっている可能性があります。

  • 吐き気や光・音過敏
  • 動くと悪化するか
  • 睡眠不足・寝すぎ

起き上がると痛くなる

横になっている間は軽く、座る・立つ・歩くことで悪化する場合は、姿勢と関係する頭痛を検討します。

  • 立って何分で悪化するか
  • 横になって何分で改善するか
  • 午前と午後の違い
「朝から頭痛」という同じ表現でも、目覚めた瞬間から痛いのか、起き上がった後に痛いのかで考え方が変わります。

姿勢で変わる頭痛

立っている時間が長いほど悪化し、横になると改善する頭痛では、脳脊髄液漏出症なども検討します。

  • 朝より午後に悪化する
  • 休日に横になっていると楽
  • 首・後頭部・肩の痛みがある
  • めまい、耳鳴り、吐き気を伴う
  • 片頭痛薬で半分は良くなる
  • 頭部MRIだけでは原因が分からない
横になると楽になるだけで、脳脊髄液漏出症と診断できるわけではありません。症状、経過、診察所見、必要な画像検査を総合して判断します。

当院での再評価の流れ

  1. 片頭痛として改善した部分を確認
    薬で痛み・吐き気・光過敏がどこまで改善したかを見ます。
  2. 残っている症状を具体化
    頭重感、首の痛み、姿勢との関係などを分けます。
  3. 薬剤使用過多や合併頭痛を確認
    市販薬も含めた使用日数を整理します。
  4. 必要に応じてCT・MRIなどを実施
    頭痛の変化や診察所見に応じて、二次性頭痛を評価します。
  5. 効果のある治療を残しながら次を考える
    片頭痛治療をすべて中止するのではなく、残る症状への治療を追加します。

頭痛ダイアリーに追加してほしいこと

  • 目覚めた瞬間から痛いか
  • 起き上がってから痛くなるか
  • 立って何分で悪化するか
  • 横になって何分で改善するか
  • 薬で痛みがどこまで下がるか
  • 午前と午後で症状が違うか

すぐに評価が必要な変化

  • 突然発症し、短時間で最も強くなった頭痛
  • 麻痺、しびれ、言葉の出にくさ
  • 意識障害、けいれん
  • 発熱や首の硬さ
  • これまでと明らかに異なる頭痛

これらは予約を待たず、救急医療機関へご相談ください。

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