片頭痛の治療 〉 片頭痛の発作時に使用する薬
痛みが起きたときの治療
自分の発作に合う薬を、適切なタイミング

鎮痛薬、トリプタン、ラスミジタン、リメゲパントなどから、発作の強さや吐き気、再発のしやすさに合った治療を選びます。

片頭痛発作時に使用する薬を説明するイラスト
急性期治療の目標は、痛みを少し軽くするだけではありません。
できるだけ早く頭痛と吐き気などを改善し、普段の生活に戻れる状態を目指します。

発作時に使う主な薬

1

一般的な鎮痛薬

比較的軽い発作では、アセトアミノフェンやNSAIDsなどを使用します。強い片頭痛では十分に効かないこともあります。

2

トリプタン

片頭痛発作に特化した治療薬です。複数の種類があり、効き始める速さ、持続時間、再発のしやすさが異なります。

3

ラスミジタン

トリプタンとは異なる仕組みで作用します。眠気やめまいが出ることがあるため、服用後は自動車運転などを避けます。

4

リメゲパント

CGRP受容体の働きを抑える飲み薬です。片頭痛発作時の治療と、発作を減らす予防治療の両方に使用できます。

薬は「強さ」だけで選びません

発作の特徴と生活環境に合わせて、使いやすい薬を選びます。

  • 痛みがピークになるまでの速さ
  • 吐き気や嘔吐の有無
  • 一度良くなった後に再発するか
  • 仕事中や外出先で使いやすいか
  • 心臓・血管などの持病
  • ほかの薬との飲み合わせ
一つのトリプタンが効かなかった場合でも、別の種類や剤形では効果が得られることがあります。「片頭痛薬が全部効かない」とすぐに諦めず、効き方を具体的に確認します。

薬を飲むタイミング

  1. 自分の片頭痛発作だと分かる段階で使用する
    一般に、痛みが軽い段階で適切に使用する方が効果を得やすくなります。
  2. 前兆だけの段階で自己判断して飲まない
    薬ごとに適切な服用時期が異なるため、診察時に具体的に確認します。
  3. 追加服用のルールを決める
    同じ薬を追加できるか、別の薬を使うかは、薬の種類と処方内容によって異なります。

当院で行う「ワンタブテスト」

当院では、片頭痛が疑われる場合に、処方した片頭痛治療薬を実際の発作時に1回使用していただき、効果と副作用を確認することがあります。患者さんへの説明では、これを「ワンタブテスト」と呼んでいます。

確認すること

  • 何分後に効き始めたか
  • 痛みが10からいくつまで下がったか
  • 吐き気や光・音過敏も改善したか
  • 頭痛が再発したか
  • 眠気やめまいが出たか

大切な注意点

正式な診断検査ではありません。

薬が効いたことだけで片頭痛と確定するわけではなく、効かなかったことだけで片頭痛を否定することもできません。症状・経過・診察所見と合わせて判断します。

薬が効かないときに見直すこと

  • 服用のタイミングが遅くなっていないか
  • 薬の種類や剤形が合っているか
  • 吐き気で薬を吸収できていない可能性
  • 頭痛薬の使用日数が増えていないか
  • 片頭痛以外の頭痛が混在していないか
  • 予防治療を追加すべき状態ではないか
市販薬や処方薬を月10日前後以上使用している方は、薬剤の使用過多による頭痛を予防するためにも、一度ご相談ください。

よくある質問

トリプタンが1種類効かなければ、片頭痛ではありませんか?

そうとは限りません。薬の種類、服用時期、吐き気による吸収低下などで効果が変わります。別の薬や剤形を検討します。

薬を飲むと半分は良くなりますが、痛みが残ります。

薬の調整だけでなく、別の頭痛の合併や姿勢との関係などを再評価することがあります。

市販薬を続けても大丈夫ですか?

使用日数が増えると、かえって頭痛が悪化する場合があります。使用した商品名と日数を記録してご相談ください。

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