こどもの頭痛

頭痛を認める子どもは5~15%程度と言われています。多くは痛み止めを飲むと治る頭痛かもしれませんが、子どもでも脳腫瘍や脳梗塞を呈することもありますので、注意が必要です。なにかおかしいなと思ったら、画像診断を検討してください。

また、なかなか良くならない頭痛は、片頭痛であることがあります。こどもの片頭痛には2つの問題があります。

痛み方をなかなか自分で表現できないこと

片頭痛の薬が年齢から適応外であること

です。

このため、頭痛に対してカロナールだけで対応しているクリニックも多いですが、頭痛がコントロールされている場合は良いですが、されていない場合は治療について再検討が必要です。

頭痛ガイドラインでは、カロナールでコントロールできない頭痛はトリプタン製剤(リザトリプタン)が推奨されています。体重によって40kg以上は10mgで40kg未満は5mgが推奨されています。

また、頭痛は発作時の投薬だけでなく、予防投与も有効である場合があります。予防投与とはそもそも頭痛が起こらないようにするために、毎日お薬を飲むことです。

お子様に毎日薬を飲ませるなんて!と抵抗のある親御さんもおられますが、お子様が毎日頭痛で苦しんでいることのほうが問題であると考えています。薬は落ち着いたら減量ができるかもしれません。まずは、眼の前の頭痛が改善するかにこだわるのが良いかと考えています。

予防投与に関しても、様々な薬がありますので、色々と薬を試しながら頭痛をコントロールしていきましょう。当院では、片頭痛薬の様々な使い方をしておりますので、頭痛でお困りの方、登校が困難になっている方など、是非ご相談ください。